納骨堂とは遺骨を安置する屋内施設のことです。
納骨堂は納骨するまでの遺骨の一時預かり所として以前からありましたが、次第に都市部や市街地などの墓地不足解消のために、省スペース型のお墓として、現代のニーズに合うように改良されるようになりました。
最近では「永代供養墓」として承継者不要で購入できるタイプが増えています。
納骨堂も墓地と同様、運営主体により「公営納骨堂」「民営納骨堂」「寺院納骨堂」の3種類があります。
納骨堂の形には次のような種類のものがあります。
◆ロッカー型
ロッカーの中に遺骨を納めていきます。一人用から家族用まで大きさが選べるようになっています。
ロッカー型というと、画一的で味気ない印象を持つ人も多いのですが、最近のロッカー型納骨堂は多種多様。
重厚感のある納骨堂、モダンな納骨堂、落ち着いた雰囲気の納骨堂など、それぞれ趣が異なります。
◆お墓型
室内に墓石を設置するタイプの納骨堂です。
雰囲気は一般のお墓に近いので、屋内墓地と呼称されることもあります。
墓石代が必要になるので費用は割高。
主に家族用として使われます。
◆機械式型
納骨室と参拝室が別になっていて、専用のカードなどをかざしたり、タッチパネルで操作をすると、遺骨が運ばれてきてお参りすることができます。
納骨堂を選ぶときも、普通の墓地を選ぶときと同様、「宗旨・宗派の確認」「立地条件」「費用」「雰囲気」など基本的に選び方の基準や確認事項はほぼ同じです。加えて、供養の期間をチェックしておきましょう。
長期にわたって収蔵する納骨堂であっても、承継者が不在の場合は一定期間の後に遺骨を取り出して合葬されることがあります。
その期間とは、弔い上げとされる三十三回忌が多いのですが、ほかに十三回忌、十七回忌、五十回忌などで定められているところもあるほか、使用者の希望で設定できるところもあります。
納骨堂の場合は、多くの方の遺骨が納められていますので、お盆や春秋のお彼岸時には参拝の人であふれてしまうようなことも考えられます。
駐車場があっても、入れずに長蛇の列になってしまうケースも少なくありませんので、公共の交通機関を利用したときの利便性も考えておきましょう。
伴侶に先立たれた二人の作家が辛く苦しい胸の内を語りあう。
その中にこんな対話があります。
「何か魅力があるところでないと子供たちが来てくれない」
お墓だけではきてくれない。
何かお墓参りにも楽しみがないとね。
そして子供たちや孫たちがずーっとお墓を守ってくれると思うと安心ですよね。