お墓は基本的に次の代に受け継がれるものです。
「家」意識が薄れ、承継者不在などの悩みを抱える人が増えてきたというご時世で、寺院や墓地管理者が永代にわたって供養・管理をするお墓が注目されています。
これが「永代供養墓」「永代管理墓」といわれるものです。
昔の永代供養墓は「無縁仏」が集まる少し寂しいイメージがありましたが、最近造られている永代供養墓は現代のニーズにあったデザインというだけではなく、多くの方がいつもお参りにくる明るいイメージになりました。
生前に申し込みをする人が多いというのも特徴です。
※供養という言葉は仏教用語ですが、「承継者不要、寺院や墓地管理者が永代にわたって管理をするお墓」のことを「永代供養墓」と一般的に使われるようになってきましたので、以降「永代管理墓」ではなく「永代供養墓」で表記を統一しています。
公営墓地の場合は「供養」という表記を使わず「合葬墓」といった表現が用いられます
個別墓型の場合、墓石や墓誌に家名や使用者名を彫ることが多いようですが、集合墓型や合墓型は墓誌にまとめて名前を刻んだり、石板に彫って埋め込んだりするなど、それぞれ異なります。
大きな区分としては「合葬墓型」「集合墓型」「個別墓型」があります。
1)合葬墓型……100人以上の規模で使用
2)集合墓型……10人~20人程度で使用
3)個別墓型……個人、夫婦、家族といった1単位で1基
遺骨の納め方は次の2つに分けられます。1)遺骨を骨壷から取り出し、共同カロートに納める(他人の遺骨と混ざる可能性有り)
2)骨壷もしくは納骨袋のまま個別に納める。
※1)の場合は遺骨をほかの場所に改葬したり分骨することはできません。
※2)の場合は要確認
普通の墓地を選ぶときと同様、「宗旨・宗派の確認」「立地条件」「費用」「雰囲気」など基本的に選び方の基準や確認事項はほぼ同じです。
加えて、供養の期間をチェックしておきましょう。
「個人墓型」「集合墓型」である場合や、骨壺のまま遺骨が納められた場合には、一定期間の後に遺骨を取り出して合葬されることがあります。
その期間とは、弔い上げとされる三十三回忌が多いのですが、ほかに十三回忌、十七回忌、五十回忌などで定められているところもあるほか、使用者の希望で設定できるところもあります。
供養の方法も確認しておきましょう。
多くの永代供養墓では、お盆や春秋のお彼岸に合同法要を行ったりしてます。祥月命日や年回忌法要を個別に対応してくれるところもあります。
宗教法人が管理・運営している永代供養墓は、墓地を管理するだけでなく供養していくといった宗教行為が含まれます。